テーマ別資料紹介  11月は、児童虐待防止推進月間です。 子どもが虐待を受け、身体や心に傷を負う、さらには死亡するケースが後を絶ちません。 虐待はなぜ起きるのか?子どもを守るためにできることは?子どもや親の声にならないSOSを察知するには? 虐待を受けた子の心の傷、社会的養護についても考えてみませんか?今回のテーマは「児童虐待」です。 ・「子を、親を、児童虐待から救う〜先達32人現場の知恵〜」   児童虐待の兆候を見出し、また、虐待の疑われるケースに遭遇した時にどのように対処するか。 国を動かした三大虐待死事件のほか、様々なケースから、児童虐待対応の課題への具体的羅針盤を示す。 虐待の記録を読み、虐待死した子ども本人の追体験をしてみると、大人がどこかでもう一歩踏み込んだ言葉かけ、 行動をしていたら、子らの人生は続いていたのではと思う。 行動を起こす場面は死の直前よりも、はるか前にこそ複数あるのではと説く。   鈴木 秀洋 編著  公職研(2019)    ・「キーワードでわかる児童虐待防止法ガイドブック?令和2年4月改正版」 児童虐待防止法の条文からキーワードをピックアップし、見開きの左右対照形式でポイントを<見える化>。 改正の概要、制度運用の基本知識を効率よく理解できる。令和2年4月改正に対応。   中央法規出版編集部 編集  中央法規出版(2020)      ・「児童虐待の社会福祉学〜なぜ児童相談所が親子を引き離すのか〜」   児童虐待が疑われるケースで、しばしば対立する親と児童相談所。 両者が疲弊する対立は、児童の最善の利益の観点からも問題である。 そのような状況をもたらす仕組みを社会福祉学の立場から考察し、児童相談所と親との対立に関する提言、 検討されるべき対応策を記載。現場専門職との対談も収録。   篠原 拓也 著  大学教育出版(2019)    ・「児童虐待対応と「子どもの意見表明権」           〜一時保護所での子どもの人権を保障する取り組み〜」 児童相談所に関わる弁護士を中心に、子どもの権利がもっとも制約を受けるであろう一時保護について再考。 「子どもの意見を聴く」活動を中心に、子どもの視点に立った児童相談所の役割を検討、 子どもが自ら意見を発信できる環境とは何か検討を行うことが必要と考える。   小野 喜郎/薬師寺 真 編著  明石書店(2019)    ・「保育現場の子ども虐待対応マニュアル              〜予防から発見・通告・支援のシステムづくり〜」   「虐待?」という気づきを、支援に変えるには。保育所等は「要支援家庭への地域支援機関」に位置付けられている。 虐待のサインに気づくための保育者の視点、発見・通告の手順、子ども・保護者への支援等を解説。 早期発見・早期支援につなげるための園のシステムづくりも検討。   倉石 哲也 著  中央法規出版(2018) ・DVD「わたし、生きてていいのかな」 母親から虐待を受けていた高校生の千晶は、繁華街で警察に保護され、子どもシェルターで暮らし始める。 そこで千晶は、信じていけるスタッフと出会い、明日に向かって歩み始める。 一方、千晶の両親も、NPOに支えられ、それぞれ再生の道を進む。この映画は、児童虐待、ネグレクトなど、 子どもたちが直面している問題、過去の傷を抱えたまま大人になった人たち、そして傷ついた子どもたちを支える大人の活動(社会養護の背景)、家族の再生を描く。 この映画に登場している人たちは、あなたのすぐ隣にいるかもしれない…。   佐野 翔音 監督・脚本 BBB(2019)